バカ田大学講義録

バカ田大学は、限りなくバカな話題を大真面目に論じる学舎です。学長の赤塚先生が不在のため、私、田吾作が講師を務めさせて頂いております。

恋とは気分、愛とは覚悟である

「恋愛には人の数だけの答えがあるが、

   ただ一つ共通することがある。

  いつか恋は終わりをむかえるのだ。」

        柴門ふみ著    東京ラブストーリー

 

恋愛が充実している方も、恋がしたいと悩んでいる方も知って欲しい話。今回は「恋」と「愛」は何が違うのかを説明します。

 

恋とは気分の問題

誰かを好きになると考えた場合、最初は片思いから始まります。場合によっては片思いの状態で恋が終わるかも知れません。相手についてあれこれ思い悩んで、切ない感傷に浸ることもあれば、想いが通じて恋が実ることもあるでしょう。この時、恋の当事者に起きていることは、

ある意味感情のやりとりだけです。好きだと

言われれば舞い上がり、相手の言動に一喜一憂するでしょう。

学生でも社会人であっても、付き合って日が浅い場合は、どれほどデートを重ねても相手の素性が見えていません。女性であれば、彼とのデートにノーメイクで臨む人はいないでしょう。性格が卑屈な男でも、彼女を意中に落とすまでは紳士的に振舞います。

相手の素性は見えず、また自分も素性を相手に見せていません。付き合っていく中で、相手の金遣いや言動、普段の生活を知っていきます。

この中で双方の許容範囲を超える実態(浮気性・依存的・金銭管理が出来ないなど)が見えれば、

その恋は終わります。

ですが現実には、相手のここが明確に許せないというケースはまれで、何となく話が噛み合わない、生活スタイルが違うという理由で別れることが大半です。恋したい気持ちが一時的に高まっていただけであれば、相手を人間的に理解する必要などなく、性欲が満たされればそれで終わる恋もあるでしょう。

一時の恋というものは、若者の火遊びとしては楽しいものです。気が合わなければ別れればいいのですから。逆に言えばどれほど相手を好きでも、相手が冷めているなら復縁は不可能です。

恋が続くかは双方の気分の問題であり、特に理由もなく終わります。しかし恋の結果はどうであれ、時に思わぬ形で残ってしまうのです。軽い気持ちで付き合って、飽きたら別れようと考えていることは否定しません。その結果として自分や相手が妊娠することを想像出来ていますか?

 

愛とは覚悟の問題

女性にとって、子どもを産むか産まないかは、

人生の転換期になる重要な問題です。男に恋をする女子から、子どもを愛する母親へと意識が

変化するからです。恋との違いは「相手と関係を切れない」ことです。どれだけ別れた相手のことが嫌いでも、相手との子を出産すれば絶対にその子を育てなければなりません。

男と別れた後に妊娠が発覚した場合、子育ての責任、産むか産まないかの決定は自分だけで決めなければならず、極めて深刻な問題になります。女の子は特に、誰にも相談できず一人で抱え込んでしまうことが多いですが、自分一人で解決出来ないことを悩んでも良い解決策など出ません。新しい命を宿しているだけで、もう自分一人の問題ではないのです。

出産しても中絶を選択しても、責任と負担を背負うのは常に女性です。男性側は女性と付き合う時、「彼女に子供ができるかも」と考えていますか?

「セックスしたい」という気持ちが、彼女の一生を左右する結果を産むと考えること。女性と付き合う資格を持つのは、その責任を取れる覚悟のある男だけです。

 

 

 

 1990年代に恋愛トレンディドラマとして、

大ヒットした作品です。恋に生きる男女の

ドラマにときめいた方も多いでしょう。一般的に少女漫画の恋愛は、「恋が始まる」ことをテーマに展開しています。ですがこの物語は「愛を知るために恋を終わらせる」ために書かれた作品なのです。物語の最終回で主人公はどうして別れを決めたのか。恋に揺れる気持ちと、人を愛する覚悟を描いた名作です。